イギリス留学体験記
イギリス留学体験記
ロンドンの町中から少し歩くと、植物の緑の鮮やかさ、それぞれの道に咲き乱れる花々、色とりどりのハーブたちにまず目を奪われます。
春になると芽を出すラッパ水仙、道や公園に元気に咲くエキナセア、力強く生えているローズマリーやラベンダー。散歩をすると、いろいろなお家のガーデンでカラフルなハーブや花が咲き乱れているのが印象的でした。電柱がないので、道自体も非常にきれいに見えますが、街灯にはそれぞれ違う鉢がぶら下がり、ピンクや、オレンジ、紫や黄色の花々が咲いています。
イギリスという国は、本当に植物を大事に、そして共存して生きていることを実感しました。
スーパーや市場にはオーガニックの野菜やハーブが美味しそうに並んでおり、TVをつければ、ローズマリーやバジル、フェンネルやオレガノなどのハーブをふんだんに使った料理のレシピが必ず放送されていました。
イギリスでは、ハーブが非常に身近な存在です。メディカルハーブの専門学校があり、ハーバリストを目指す学生はそこで3-4年勉強します。ハーブなど芳香植物を使ったアロマセラピーも、発祥の地の1つであることからもわかるように、とても盛んに行われています。性別を問わずエッセンシャルオイルはとても頻繁に使用されています。私がアロマセラピーのお店で働いていた時には、旦那さまが、奥様に誕生日プレゼントとして高価なローズや、ネロリ、ジャスミンなどのエッセンシャルオイルを含む50本セットを購入されていきました。 また、男性のアロマセラピストも多く、学校でも男性の先生が教壇に立つことも多々ありました。
そんなイギリスでは、思わぬところでハーブを栽培していることもあり、イギリスの島に遊びに行った時にはラベンダーを栽培しているハーブ園に偶然出くわし、ラベンダーのエッセンシャルオイル入りのハンドクリームと、ラベンダー入り枕、真正ラベンダーの鉢を購入したことが記憶に鮮明に残っています。そこの店員さんが丁寧にどのラベンダーが生命力が強いか、香りが強いかなど色々説明してくれました。やはり、茎のしっかりとしたもので、葉っぱをこするとしっかりと香りのするものがいいと教えて頂きました。日本からちょうど遊びに来ていた看護師の友人もラベンダークリームを購入し、帰国後、薬の影響での手荒れが本当によくなったと言って喜んでいました。
イギリス滞在中は、イギリスの著名なハーバリスト、ニコラス・カルペパーのショップで働いていましたが、当時のオーナーにケンブリッジの本店を案内していただき、商品に使用している植物のハーブ園を見せていただきました。いろいろなハーブを目にしましたが、印象的だったのは、日本では見られないほどの太く成長したローズマリーでした。
石の建造物に、カラフルに咲き乱れる花やハーブがとてもよく映えていました。オーナーの自宅には、ニコラス・カルペパーの書の初版が、何百冊も並んでいました。
トリートメントに関してイギリス人は、弱い圧が好きとよく聞きますが、私が当時アロマセラピーを勉強していた時の先生は、しっかりと圧をかけますし、ツボを押える方法なども教えてくれましたので、やはり人によって好みが違うのでしょう。私がよく行っていたサロンでは、エステのような感覚のアロマセラピーではなく、しっかり事前に心身の調子を聞かれ、それをもとに本来の身体の状態や、心のバランスを取り戻せるようにと、目的に合わせたトリートメントをしてくれる所でした。やはり、ポイントは、個人の身体の状態、心の状態など体調面やライフスタイル、食べているものなどその人に関するすべてのことをあらかじめ聞いてからトリートメントをはじめ、最後には改善におけるアドバイスをしっかりしてもらえるところです。やはり、アロマセラピーでも、栄養というのは健康を維持する上では欠かせない要素なのです。私にとってアロマセラピーは、香りを嗅ぐだけで気分を良くしてくれ、またトリートメントによって身体の中を改善してくれるとても心強い味方です。
私が大学の論文を書くときにお世話になった博物館のように広く、警備も厳重な大英図書館には、様々な研究者の論文が置いてあります。アロマセラピーの文献を調べていると、日本人の研究者もかなりいらっしゃいました。当然イギリス人の研究者の文献も多いのですが、アロマセラピーを病院内の患者さんに使用するすると、睡眠の質が良くなったという研究や、病院内でエッセンシャルオイルを香らせるだけで、患者さんだけでなく、スタッフや看護師、医者の心情にも良い影響を与えた、またアロマセラピーとうつ病について、などと様々な研究がされています。今後は日本でもアロマセラピーを科学的に検証した研究データがたくさん発表されると思うので、私も非常に楽しみにしています。
私が今まで経験したことをまとめると、やはり率直にアロマセラピーに出会えてよかったな、ということです。
いまでは、エッセンシャルオイルなしの生活は考えられないですし、どんな時でも何かしらのオイルや、アロマスプレーは携帯していますし、肩が凝ったときにはエッセンシャルオイルを入れたクリームを塗りこんでケアしていますし、お部屋や車のにおいが気になる時にはアロマスプレーを常に振りかけています。
根本はやはり、アロマセラピーは楽しい!奥が深い!というところから始まります。そしてそれが健康でいる為のセルフケア、家族のケアに使えるのです。そして、自分が健康であることによってクライアントの方々の健康をサポートさせていただくことに繋がると私は考えています。
アロマセラピーはまた、とても好い輪を作りだしてくれると私は実感しています。



